はじめに
大邱大学校での留学生活が始まって1か月が経ちました。
私は2学期間(1学期2.5か月)、合計5か月間滞在する予定です。短い期間だからこそ、日々の学びを流さず、初月の出来事と気づきを整理して記録しておきたいと思います。
これから大邱大学校への留学を考えている方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
授業開始
1学期目の授業が始まり、多国籍クラスで感じた教室での文化の違いについて書きます。
私はクラス分け試験の結果、3級からのスタートとなりました。授業では、TOPIKに出題される中級レベルの文法や語彙を学んでいます。クラスの構成は、モンゴル4人、中国3人、ベトナム3人、コートジボワール1人、ペルー1人で、日本からは私1人です。学校全体としてはモンゴル・中国・ベトナム出身の学生が多く、逆に日本人はソウルにある大学と比べると少ないほうだと感じます。
教室では先生を囲むように、“コ”の字で席が配置され、各席の前には大きく名前が書かれた紙が置かれています。私のクラスは1週間に1回席替えがあります。
多国籍な環境そのものも新鮮ですが、私が特に「不思議な空間だ」と感じる時が多々あって、特に国籍の違い以上に、教室内にある価値観が日本と大きく異なっていた時です。
例えば発表の場面では、日本では手を挙げて指名されてから話す形式が比較的一般的だと思います。一方、このクラスでは手を挙げずに発言することが自然に受け入れられており、先生もそれを前向きに受け止めている様子です。また、質問を多くする人は授業に積極的として評価され、自主的に学ぶ姿勢が強く歓迎されます。
静かに理解することよりも、自分から試すことが学びに繋がるという前提が明確で、語学の授業として合理的だと感じました。1か月が経った今では私もかなり慣れ、友人たちに負けずに発言し、分からないところは積極的に質問しています。
授業について
先生は2人体制で、月曜日担当の先生と火〜金曜日担当の先生がいらっしゃいます。
特に火〜金曜日担当の先生の授業は、初回から明るく、緊張を和らげてくださる印象的なものでした。声が聞き取りやすいだけでなく、絵や写真など視覚的な情報も多く、意味を具体的にイメージしながら理解できます。さらに、似た文法との比較を丁寧にしてくださるため、「どこが同じで、どこが違うのか」が整理しやすいです。質問しやすい雰囲気も作ってくださっており、その結果、クラス全体の会話の機会が増えています。1か月が経った現在では、国籍に関係なく打ち解けやすくなってきたように感じています。ちなみに先生の口癖は「皆さん、これ難しいでしょう!どんどん質問してください!」です。
ある日の出来事
3月の2週目から3週目にかけて、5℃を下回る寒い日が続きました。私は授業中も暖かい服を着て受講していたのですが、モンゴルの友人4人は半袖で、「暑い」と言って窓を開けることがありました。正直なところ私は寒さのため窓を閉めたい気持ちでいっぱいでした。
そのとき先生が、「夏が暑いことで有名な大邱で、今半袖ならどうやって生きていくの!」と呆れ半分で突っ込んでいて、思わず笑ってしまったのを覚えています。
しかし、その出来事が会話のきっかけになりました。「モンゴルはもっと寒いよ。」と教えてもらい、そこから食べ物や服装の話に広がって、韓国にいながらモンゴル文化について知ることができました。語学の教室は言葉を学ぶ場であると同時に、生活感覚を交換する場でもあるのだと実感し、新たな魅力を発見しました。
1か月過ごして感じたこと
日本での大学生活では、普段の授業に加えて興動館プロジェクト活動やアルバイト、一人暮らしの家事が重なり、「勉強したいのに時間が削られていく」ように感じていました。
一方、現在の生活では韓国語に集中できる時間を確保しやすく、5か月でTOPIK5級を取るという目的のために、しっかり行動できるようになりました。
せっかくの留学なので、悔いが残らないように、挑戦してみたいことには失敗を恐れず取り組み、すべてを経験として積み上げていきたいと思います。
TOPIKに向けた取り組み
今月の挑戦の一つとして、これまでほとんど書いたことがなかった作文に、週3枚以上取り組んでいます。7月にTOPIKを受験予定のため、筆記対策の学習を進めています。
先生は「課題ではない」とおっしゃりながらも、700文字の作文用紙を配ってくださり、私はそれを書いて提出し、添削していただいています。
日本にいたときは韓国語でまとまった文章を書く機会がほとんどなく、当初は1本書くのに1時間以上かかって、500文字程度を書いて提出していました。しかし1か月が経ち、作文を書くことが習慣になった今では、途中でペンを止めずに700文字を書き切ることを意識できるようになってきました。
また、似た意味の単語でも、より正確で難度の高い語彙を適切に選べると得点につながると聞きました。そのため授業で学んだ難解な語彙を意識的に取り入れ、添削で不自然な部分を修正していただきながら、表現の幅を広げつつ自分なりのテンプレートを作っています。
授業では、習慣(습관)と癖(버릇)の違いについても学びました。長く続ける中で一般的に良いと言われるものが「習慣」、直していくべき課題が「癖」だと教えていただきました。「習慣を育てる(습관을 기르다)」「癖をなおす(버릇을 고치다)」の2つは、3級で学ぶ言葉の中でも先生が大切にされている表現だそうです。私も、作文を書くことを通して韓国語に少しでも多く取り組む良い習慣を育てていこうと、そのとき心に決めました。
中間・期末テストを終えて
中間テストと期末テストが実施されました。どちらもTOPIKと同様の形式で出題され、内容としては3級レベルが中心だったと感じました。授業で扱った内容をしっかり理解していれば、そこまで難しいものではなかったと思います。また、日本の大学の試験と同じように、先生が授業中に「重要だ」と強調されていた表現や単語が数多く出題されていました。改めて、日々の授業に真剣に取り組むことの大切さを実感しました。
期末テスト終了の翌日には修了式が行われ、クラスメイト同士で手紙の交換をしました。約2か月半、毎日同じ教室で一緒に勉強してきた友達達との時間はとても充実しており、今振り返ってもかけがえのない思い出です。お互いの国のお菓子を交換したり、授業後に遊びに行ったりと、勉強以外の時間も含めて濃い時間を過ごしてきた分、別れのときは寂しく感じました。
大学祭
1学期と2学期の間には大学祭が開催されました。会場では歌手の公演や各学科・サークルによる屋台が並び、最終日には美しい花火も打ち上げられるなど、とても活気のあるイベントでした。
私は当初、見学だけの予定でしたが、お世話になっている職員の方に声をかけていただき、日本人留学生の屋台を手伝うことになりました。同じ「留学生」でも、私のように語学堂に通う交換留学生だけでなく、4年間学部に在籍する正規留学生もいて、さまざまなバックグラウンドの人と関わる貴重な機会となりました。
屋台では「みたらし団子」と「抹茶わらび餅」を販売し、私は主に装飾と団子作りを担当しました。広島経済大学の学祭では、興動館プロジェクトのインドネシア国際貢献プロジェクトに所属していたこともあり、毎年インドネシアの商品を販売していましたが、食べ物の屋台に関わるのは今回が初めての経験でした。
実際にやってみると、予想外のハプニングや慣れない作業で大変なことも多くありましたが、それ以上に得るものが大きく、とても貴重な経験になりました。特に、学部生の方から普段は聞けないような話を聞けたり、屋台を通じて韓国人の方と新しく友達になることができたりと、多くの出会いがあり、「参加してよかった」と心から感じました。
来学期に向けて
来週からは新しい学期が始まります。クラスや環境も変わりますが、新たな出会いがあることを楽しみにしています。
これまでの経験を活かしながら、引き続き韓国語の学習に励み、さらに成長できるよう努力していきたいと思います。