興動館科目

「フィールドワーク」や「発表」を重視する実践的な4つのフィールドで「人間力」を構成する4つの力の習得を目指します。

興動館科目は「元気力」「企画力」「行動力」「共生力」という、「人間力」を構成する4つのフィールドに分類されており、学生は問題意識や関心に応じて科目を履修することができます。
興動館科目の授業は、「グループワーク」や「発表」「フィールドワーク」などを重視し、それぞれのフィールドが掲げている達成目標を目指しています。

科目の特徴
・少人数(原則として50名以内)
・双方向授業
・体や手を動かす
・フィールドワーク重視
・発表重視

4つのフィールド

元気力フィールド

新しいことにチャレンジするための「可能性」を引き出す。

行動力フィールド

失敗を恐れずに挑戦する実行力を培う。

企画力フィールド

「無」から「有」を生み出す創造力を磨く。

共生力フィールド

他者と協力して目的を達成する力を獲得する。

履修系統図(興動館科目)

元気力フィールド

他者との関わりのなかで、自分の「長所」を発見することを目指します。また、大学で学ぶことの意味やどんな大学生活を送るべきなのか、将来どんな職業につきたいのかなどを考えます。授業で多くの人と対話し、自らを客観的に見つめるなかで、将来への道筋をイメージし、一歩ずつ前進する元気力を養います。

【達成目標】
①失敗から元気に立ち上がるための意欲・気概を持つ。 ②自分の長所を発見し、自分の将来に展望を持つ。

・わが人生の転機Ⅰ(教職員編)
・わが人生の転機Ⅱ(同級生編)
・禅(ZEN)で元気なこころとからだをつくろう
・ライフプラン(人生設計)でやる気づくり

授業ピックアップ

わが人生の転機I

人生の転機を、飛躍のチャンスに変える発想を育む。
多様な人生経験を持つ教職員がゲストスピーカーとして集結!挑戦や挫折、出会いや別れ、仕事と家庭など、人生の転機について話します。人生の先輩たちは、どう考え、どう行動し、未来を切り開いていったのでしょうか。話を聞いたあと、小グループに分かれて人生の転機でどう行動すべきかについて討論します。双方向の授業形式を通じて、一緒に人生を考えましょう。

企画力フィールド

人々が交流する場において、多様な個性のつながりから生まれるエネルギーに方向性を与え、新しい価値を創造するために必要となるのが「企画力」です。このフィールドでは実際に企画立案などに取り組み、問題を発見して深く掘り下げ、解決方法を導き出す能力や、仲間とともに組織を動かしていく力の習得を目指します。

【達成目標】
①無から有を生み出す創造力を持つ。 ②企画書に基づいて、その企画を相手に説得する力を持つ。

・瀬戸内海地域の魅力を発信しよう
・企画力養成講座
・経営実践
・みんなで教材を創ろう
・プロスポーツによる広島活性化講座
・「私たちの広島」PR実践
・文芸創作実践
・コピーライティング実践講座
・興動館プロジェクトと企画力
・人の行動を経済学で読み解く(2025年度未開講)

授業ピックアップ

コピーライティング実践講座

人生に活かせるコピーライティングを学ぼう。
広告の重要なメッセージ要素である「コピー」の考え方と書き方を学びます。過去の名作コピーを鑑賞・評価した上で、実際にコピーを書く演習を行います。コピーライティングにおける基本的な視点を理解し、書く技術を習得することによって、様々な事柄を強く印象づけてアピールする方法を身につけます。

行動力フィールド

行動力フィールドのキーワードは「実践」です。例えば、まちづくりやボランティア活動など、行動(実践)するための方法を最初に学び、次に実際にやってみることで学んだ知識や技術をより確かなものにします。そして小さな成功体験を積み重ねることで、失敗を恐れずにチャレンジする行動力を身につけていきます。

【達成目標】
①失敗を恐れず、粘り強く挑戦する力を持つ。 ②行動するための手順や方法を考え、実践する力を持つ。

・ビジネス・シミュレーション・ゲーム
・身近なボランティア活動
・NPO・NGOの立ち上げと活動
・戦略MG(マネジメントゲーム)
・興動館プロジェクトの計画と実施
・興動館プロジェクトの評価と改善
・興動館プロジェクトの経営戦略
・広い世界を体験してみよう
・金融リテラシーを高めてお金に対する判断力を養おう

授業ピックアップ

身近なボランティア活動

ボランティア、あなたの取り組みが社会を支える!!
2011年東日本大震災、2014年広島市土砂災害、2018年西日本豪雨災害、2024年能登半島地震、と自然災害が発生するたびに多くのボランティアが活躍しました。ボランティアはどんな思いで成り立っているのでしょうか。多様性や共生社会、地域づくり、社会貢献といった意義や役割、福祉、環境、国際貢献、まちおこしといった活動を調査し、報告を行う中で社会の課題解決に向けて、私達にできる行動を一緒に考えましょう。

共生力フィールド

共生力フィールドでは、「人間関係」をテーマに、多様な人々とのさまざまな交流を行う授業を実施します。こうした体験のなかで、学生が自分に最適な自己表現の方法や、他者を理解して人間関係を構築するための手法を発見していくことを目指しています。

【達成目標】
①他者を共感的に理解する力を持つ。 ②豊かな自己表現力を持つ。

・広い世界に飛び出そう
・ゲームを通じてグローバル社会を理解しよう
・スポーツで学ぶ共生力
・コミュニケーション実践
・広島とハワイで学ぼう! めざせ国際人
・興動館プロジェクトとコミュニケーション(2025年度未開講)
・ユニバーサルデザイン実践

授業ピックアップ

ユニバーサルデザイン実践

様々なユーザーの視点から、 誰にとっても使いやすいデザインを考える。
ユニバーサルデザインとは、性別・年齢・障がい・国籍などの特性に関係なく、誰にとっても使いやすいデザインのことです。この授業では、はじめにユニバーサルデザインの歴史や理念について学びます。そして、高齢者の疑似体験などのフィールドワークを通して、日常生活における様々な障がいの問題について調査し、それらを解決するためのアイデアを考えます。

先輩Voice

興動館科目の魅力はコレ!

履修科目:広い世界を体験してみよう(行動力フィールド)

経済学科2024年度卒業
外和田 かなさん
広島県・海田高校

●履修したきっかけは?
 私は2年生の時に、広島経済大学が世界のスポーツ界で活躍する著名人を招待し、スポーツを通して広島の国際化と街づくりを推進する「国際スポーツサロン」に、学生スタッフとして参加しました。その時の講師が、タイ王国のタイスポーツ庁栄誉顧問ポンパヌ・スウェイタルン氏であり、タイのスポーツ事情を学べたことでタイ王国や海外に興味を持ちました。4年生前期の履修登録の際、「広い世界を体験してみよう」が実際にタイ王国に行くことができる授業だと知り、履修することに決めました。

●履修して印象に残ったことや学んだことは?
 この授業は、本学の提携校に短期体験留学し協働学習をすることで、近年重要視されている社会の国際化によるグローバル人材に必要な異文化適応能力、すなわち多文化や他者への理解等を養うことができる授業です。
 私はこの授業を履修し、短期留学期間中にコミュニケーション能力の重要性を学びました。私は元々海外に興味があり、英語学習に力を入れていたことから、日常的な英会話には自信がありました。
 しかし、タイでは公用語であるタイ語が飛び交い、英語を話せない人が多いのが現状でした。タイ語が分からない私は、提携校の学生との会話や買い物をするときなど、翻訳機に頼る日々が続きました。翻訳機に頼ると言語の壁は突破できましたが、普段の会話では無い“間”が生まれることがあり、上手く言葉に気持ちを乗せることができません。それが続くことで、円滑なコミュニケーションが取れていない状況に私の表情は次第に曇り、笑顔を無くすほど悔しい思いをしました。この状況をなんとか打破したかった私は、「タイのことを学びに来ているんだから、私からタイの人たちに近づかないといけない」と考え、食事の際に注文を提携校の学生に任せず現地で学んだタイ語で挑戦したり、寺院では現地の作法で一緒に参拝したりと、相手の国や文化を尊重することを意識しました。すると、タイ語で頑張っていたり、現地の文化を理解しようとしたりする私の姿を見て、これまでコミュニケーションがうまく取れていなかった提携校の学生の表情が徐々に柔らかくなり、笑顔も見せてくれるようになりました。その様子に、タイの学生に自分の心が通じたことを感じ、それ以降は私も自然に笑顔が出るようになりました。
 この経験から、相手のことを理解したいと考え行動することが、心の壁を突破する本当のコミュニケーションだと感じました。

●この学びを今後、どのように活かしていきますか?
 私はこの授業を通して実際にタイで生活することで、心が通じ合うとは何なのかを考え直すことができました。心の壁を取り払った真のコミュニケーションを図るために必要なのは、言語が通じるということだけではなく、相手を尊重し理解しようとすることだとわかりました。
 私はこれから、旅行や仕事などで海外に行く時は当然ですが、どこで誰と話すときでも、言語だけに頼らず、相手のことを第一に考える姿勢を大切にしていきたいと思います。

履修科目:ゲームを通じてグローバル社会を理解しよう(共生力フィールド)

経済学科3年
早瀬 光汰さん
広島県・三次高校

●履修したきっかけは?
 私は興動館プロジェクト「スポーツを通じた共生社会実現プロジェクト」に参加しており、活動していく中で少しずつ人間力が成長していると感じています。そこで、もっと人間力を高めたいと思い、興動館教育プログラムの2つの柱のうちの一つである興動館科目も履修してみようと考えました。

●履修して印象に残ったことや学んだことは?
 この授業では「世界経済の仕組み」「私と世界のつながり」「援助について考えてみよう」という3つのテーマに分かれ、それぞれのテーマの具体的な内容に沿って、ゲーム、ロールプレイング、ワークショップを実施します。私が一番印象に残っているのは世界経済の仕組みをテーマにしたゲームである「貿易ゲーム」です。4人から5人のグループに分かれ、1つのグループを一つの国家に見立て、資源の売買を交渉し、利益をあげるにはどうすれば良いのかを考えます。私はこの貿易ゲームの中で、自分の考えが正しいという先入観から自分の考えと異なる人の意見を取り入れず交渉が成立しなかった事や、交渉が成立しても相手を嫌な気持ちにさせたことで、継続した関係性を築くことができないといったことが多々ありました。ゲームとはいえ、そういった状況に落ち込み、なんとかしなければと反省した私は、自分と相手の考えが異なっていても一度受け入れて、相手の考えにも寄り添いながら着地点を見つけるということを意識しました。すると、自分本位で話しているときに比べて話し合いが活性化したり、互いに持っていなかった別の考えが生まれたりすることもあり、これまでは一回で終わってしまっていた交渉も継続することができるようになりました。この経験から自分本位で話をせず、互いに持っている考えを融合させながら話し合うことを意識することによって、より良いアイデアが生まれると共に、良い関係性の築けるということを学びました。

●この学びを今後、どのように活かしていきますか?
 私の所属している「スポーツを通じた共生社会実現プロジェクト」では、性別や年齢、障がいの有無にかかわらず、さまざまな人々が分け隔てなく暮らしていける共生社会の実現を目指しています。この共生社会を実現するために、この科目で学んだ「意見が異なっても相手を受け入れ、相手の考えに寄り添いながらお互いが納得できる着地点を一緒に探す」ことを忘れずに、持続可能な共生社会を実現できるよう、様々な背景がある人達と良い関係性を築きながら活動して行きます。

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