卒業論文の執筆を生成AIでサポート!石野亜耶准教授が添削システムを開発し、実証実験を行っています。

11/13/2025
教育・研究

メディアビジネス学部ビジネス情報学科の石野亜耶准教授が、「生成AIを活用した卒業論文添削支援システム」を開発し、教育効果を検証するため、卒業論文執筆中の学生を対象とした実証実験を実施しています。

ゼミ生に卒論添削システムの使い方を指導する石野准教授

このシステムは、教員が卒業論文を添削する前に、学生が自身の論文の表層的な誤りを自律的に修正することを支援するためのツールです。論文の一節をシステムに入力して「添削」にかけると、文法や学術的表現などの誤りが一覧化され、修正すべき箇所がハイライト表示されます。

使用した学生からは、「自分で読み返したときに、修正した方がよい箇所が簡単に見つけられるので、とても参考になります」「修正するべき箇所が減っていくと嬉しくて、自分の成長を実感しながら論文執筆に取り組めています」などの声が聴かれました。

複数のゼミ(計15ゼミ)で利用しながら検証を行っており、他の教員からも、「論文作成で気をつけるべきポイントを生成AIが教えてくれるので、学生の論文執筆に役立っているようです」「苦手としている部分を学生自身が把握できるので、自己修正を促す有益なツールです」と好評です。

本システムを開発した石野准教授は、「このシステムでは、論文の内容に踏み込むことも、文法誤りに対して自動修正や文章生成を行うこともありません。あくまで誤りの箇所を指摘するのみに留めることで、学生に自ら修正する反復的なプロセスを踏ませ、学生のライティング能力向上を促したいと考えました。また、システムを利用して学生が表層的な誤りを自分で修正することで、教員がその部分を指摘・指導する負担を軽減し、本来時間をかけるべき内容の議論や指導に注力できるという効果も期待できます」と開発にかける想いを語りました。

今後、2026年1月の卒業論文提出期限まで学生に利用してもらい、使用ログや修正履歴などの分析をおこないます。また、学生の声や卒業論文指導における教員の声をフィードバックし、より効果的なシステム開発を目指します。

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